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記事: 【10月のおすすめ】オレンジやピーチを思わせる明るい酸味「ケニア グアマ」

【10月のおすすめ】オレンジやピーチを思わせる明るい酸味「ケニア グアマ」

【10月のおすすめ】オレンジやピーチを思わせる明るい酸味「ケニア グアマ」

今回は10月より販売開始の「ケニア / グアマ」のコーヒーをご紹介します。根強いファンも多いケニアコーヒーが約1年ぶりの登場です。ケニアは国全体で品質が高いコーヒー生産国として知られています。香り高いフルーティーな風味と明るい酸味がある人気の高い生産国であり、かく言う私たちも毎年ケニアのコーヒーが手元に届くのを楽しみにしています。今回はそんなケニアからグアマ・ファクトリーのコーヒーを紹介します。

 

グアマファクトリーの基本情報

  • 地域:キリニャガ
  • 生産者組合:バラグウィ
  • 標高:1,600 - 1,800m
  • 品種:SL28 / SL34 / Batian / Ruiru11
  • プロセス:ウォッシュド

 

ケニアについて

ケニアコーヒーの歴史は、ヨーロッパの宣教師が1890年代にタイタヒルズのブラ、キブウェジ、そして1900年代にキクユとティカにコーヒーノキを植えたところから始まります。フランスをはじめ、ドイツ、イギリスが東アフリカを統治下に置いていたため、レユニオン島やイエメンのアデン等、さまざまなルートで持ち込まれたコーヒーノキが植えられました。

ジョージ・ウィリアムソンというイギリス人入植者の努力のおかげで、1900年代初頭にケニアでコーヒー生産が商業として定着しました。ケニアは当時イギリスの植民地(東アフリカ保護領)でした。イギリス人は東アフリカで見たコーヒーの栽培を行うために土地を押収し、ケニアの先住民から安価に労働力を調達することで、コーヒーノキの商業化に成功しました。この頃には約50のコーヒー農園があったそうです。

その後ケニアは、ケニア山、エルゴン山、アバデア山脈、リフトバレー、西部高地、湖地域周辺の土地に、コーヒー生産を大幅に拡大しました。
現在では、約600万人のケニア人がコーヒー部門で生計を立てています。

 

SL28品種・SL38品種について

ケニアのコーヒーを語る上で外せない品種が「SL28品種」と「SL34品種」です。"SL"はScott Agricultural Laboratoriesの省略で、ここで集めた種苗コレクションの中から選抜した品種(Scott Laboratories selection)に付けられます。後ろにつく数字は、研究所で用いられたシリアルナンバーです。

SL28は、1935年にTanganyika Drought Resistantと呼ばれる集団から選抜されました。Tanganyika Drought Resistantは、1931年にスコット研究所の上級コーヒーオフィサー、A.D.トレンチにより、タンガニーカ(現在のタンザニア)のモジュリ地区から持ち帰られた、干ばつ、病気、害虫に耐性があると思われた品種群です。
その中で検査を行った結果、干ばつ耐性が確認された品種がSL28です。

最近の遺伝子検査により、SL28はブルボン遺伝子グループに関連していることが確認されました。SL28はブルボンとの関係性があるため、シトラスを思わせる酸に特徴があります。密度のあるマウスフィールも特徴的です。

 

SL34は、Scott Agricultural Laboratoriesのあったケニアのカベテ地区のロレショ農園で収集されたフレンチミッションの品種群から選抜されました。(フランスの宣教師がレユニオン島から持ち込んだコーヒーノキたちをフレンチミッションと呼んでいます。これらはブルボン品種です。)SL28よりも収量はやや少ないですが、標高が高く雨量の多いエリアでも栽培が可能であるという利点があります。

最近の遺伝子検査では、SL34がティピカ遺伝子グループに関連していることが示されています。SL34がフレンチミッションから選ばれたという元の話が間違っているか、フレンチミッションの経路がレユニオン島のみならずイエメンからも持ち込まれた可能性が考えられます。SL34はティピカとの関係性があるため、りんごを思わせる上品な酸味とハーブのような香りが特徴です。

 

Ruiru11・Batianについて

Ruiru11は、1968年にケニアの生産量の50%の損失につながったコーヒーベリー病(CBD)の流行があったため、それらの病害虫に耐性を持った品種を作り出す目的のもと、交配を行った上で選抜した「交配種」です。
Ruiru11の雄親に選択された祖先は、耐CBD性を持つ「ルメ・スダン Rume Sudan」と、耐さび病・耐CBD性を持つ「ティモール ハイブリッド」、部分的耐さび病・耐CBD性を持つ「K7」です。三種交配を行い、さらにそれをSL28、SL34と戻し交配することで、良好なカップ品質にCBD耐性とさび病耐性を付与しました。Ruiruの雌親は、コンパクトさ(矮小)や耐さび性・耐CBD性をさらに追加するため、カティモールが選ばれました。
これらの交配を繰り返し行い、生まれたのがRuiri11です。Ruiru11は、耐乾性、耐さび性、耐CBD性に加えて、矮性、高収量、早熟という特性を兼ね備えた品種になっています。

BatianはRuiru11の雄親の5番目の世代から選択されました。矮小化の交配を経ていないため、Ruiru11と比較すると背が高く収量は落ちますが、品質が高いという特徴が挙げられます。

 

ケニア式ウォッシュトプロセスについて

ウォッシュドプロセスでウォッシングさせたパーチメントコーヒーを、一定時間きれいな水に浸けた(ソーキング)後に乾燥させるプロセスです。いわゆるソーキングを経るウォッシュトプロセスで、中米ではフリーウォッシュトの名前で通っていますが、ケニアではこれがウォッシュトプロセスになります。ケニアと中米のウォッシュトは別のプロセスということです。風味に対する影響は諸説ありますが、クリーンになるため、アシディティや甘さが明確になるとも言われています。

 

ケニアのSL品種とキリニャガのテロワールが作り出す味わい

グアマ・ファクトリーは、1953年に設立されたケニア最大規模のバラグウィ組合が運営するファクトリーです。グアマ・ファクトリーのあるキリニャガは、ケニア山の南麓に位置し、近くのニエリ地域とともに豊かなフレーバーをつくる生産地として世界的に知られています。キリニャガは「火山性砂質土壌」という珍しい土質をもっている点が特徴で、水分保持特性が低い傾向があるため、SL28品種やSL34品種が選ばれています。グアマ・ファクトリーは、ニエリ地域のコーヒーと比べて、SL28品種と土壌に含まれているリン酸が組みあわさることで生まれる明るいオレンジを思わせる酸味が特徴的です。くわえて、SL34品種のピーチを思わせる、甘さをともなった酸味やグリーンティーの風味が味わいの奥行きをつくっています。

プロセスの品質もよく、ケニアらしい味わいともいえる明るいオレンジの酸味がより一層楽しめるグアマ・ファクトリーのコーヒーをお楽しみください。

ケニア/グアマのおいしい淹れ方

ケニア/グアマはテロワールに由来するリン酸による明るいフレーバーと甘い後味が特徴的です。 今回はその明るいフレーバーを楽しめるように、4回の注湯にすることで抽出効率が上がる頻度を減らし、明るさを維持できるようなレシピを組んでみました。ぜひ、お試しいただければと思います。

 

  • 使用器具:Timemore B75
  • コーヒー:15g, Timemore C3 #15クリック
  • 水:250g, アルプスの天然水
  • 湯温:94℃ 

 

  1. ドリッパーに15gの中挽きのコーヒーをセットします。
  2. タイマーをスタートさせ、60gまでお湯を注ぎます。
  3. タイマーが0'40になったら120gまで。
  4. タイマーが1'20になったら180gまで。
  5. タイマーが1'40になったら250gまで。
  6. ドリッパー内のお湯が落ち切ったら抽出終了です。

 

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